自転車に乗るときには、ヘルメットをかぶりましょう。外出するときには、防犯ブザ―を携帯しましょう。

第42回卒業証書授与式 学校長のことば

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 柔らかな春の日差しに、桜のつぼみが膨らみ始める季節となりました。希望と喜びに溢れるこの佳き日に、本校の教育にいつも温かいご支援をいただいている多数のご来賓の皆様方のご臨席を賜り、戸室小学校の第42回卒業証書授与式を挙行できますことに心から感謝を申し上げます。ありがとうございます。
 さて、74人の卒業生の皆さん、卒業おめでとう。ただ今、皆さん一人一人に卒業証書を手渡しました。一枚の卒業証書ですが、この中に6年間の努力や成長の歩みがすべて刻み込まれています。また、これまで皆さんを励まし支えてくれたご家族、地域の方々、情熱を込めて指導してくれた先生方の思いもすべてこの証書に凝縮されているのです。卒業証書の文字に込められた意味をしっかりとかみしめて、ここまで成長した今の自分に「自信」と「誇り」をもち、「夢」に向かって、中学校生活の新たな一歩を力強く踏み出して欲しいと願っています。
 私が卒業生の皆さんと過ごしたのは、わずか1年間の間だけでしたが、君たちの活躍と成長を様々な場面で見てきました。学年目標に向かって、いつも仲間と力を合わせようとしていたこと。例えば、運動会で最後の最後まで大接戦を演じた皆さんのチームワーク、仲間と心を一つにして完成させた最高の演技。全員参加で行った修学旅行では、楽しい思い出を作ろうとするみんなの気持ちがにじみ出ていました。学校生活がより楽しく潤いのあるものになるよう創意工夫した委員会活動や児童会集会活動。ふだんの掃除時間や休み時間に下級生に優しく声をかける笑顔。ろうかなどで会うと、自然に挨拶の声が出る姿は下級生のお手本でした。皆さんの成長ぶりに心が熱くなり、たくさんの感動をもらいました。
 皆さんは、今日この戸室小学校を巣立ち、4月から中学生として新たな道を歩み始めます。皆さんの卒業に当たり、「どんな時代であっても、人と人とのつながりこそ、困難な状況を乗り越える力となる」という話をします。日本を代表する歴史小説の作家である司馬遼太郎さん。その司馬さんが小学六年生向けに書いた随筆『二十一世紀に生きる君たちへ』の中で述べている文章があります。
「人間は、助け合って生きているのである。私は、人という文字を見るとき、しばしば感動する。ななめの画がたがいに支え合って、構成されているのである。人間は、決して孤立して生きられるようには、 つくられていない。助け合うということが、人間にとって、大きな道徳になっている」と。
 先々週の金曜日、3月11日の前日、全校児童の皆さんに向け、私はテレビ放送で講話を行いました。今から6年前、日本中が震えた東日本大震災。数多くの人たちが苦しい立場に立たされました。家や家族が流されたり、仕事がなくなったりと、みんなが絶望の淵で悲しみに暮れていました。でも、辛いこと、悲しいことを心の底にしまい込んで、復興のために心を一つにして一生懸命頑張ってきた多くの人たちがいました。その原動力は何であったのでしょうか。
 それは、人と人との助け合いの心や連帯する心だと思います。被災された多くの人たちが助け合って力を合わせて、辛く恐ろしい大地震の被害から立ち上がろうとしていることに対して、被災された方の辛く悲しい気持ちを思い、同じ思いで支えようとした人たちがいたこと。他人の辛さ、悲しみ、痛みを自分のこととしてとらえる人々がいたことだろうと思います。私たちは、自分一人だけで生きているわけではありません。常に多くの人たちにお世話になって生きています。だから、お世話になったときのうれしさや感謝の気持ちをこれから出会うたくさんの人たちと味わえるように、毎日の生活の中で、人を思いやること、誰かの役に立つこと、自分以外の人のことでも一所懸命になれることを、何度も何度も重ねてほしいと願っています。
 卒業生の皆さん、この広い地球の73億人という人がいる中で、不思議な縁で出会ったここにいる仲間たち。奇跡といってもいいくらいの出会いです。このような出会いがあって本当によかったです。ここは、いつまでも皆さんのふるさとです。何かあった時、いつでも立ち寄れるところです。このことを深く心に刻んでおいてください。
 結びになりましたが、保護者の皆様、本日はお子様のご卒業、誠におめでとうございます。たくましく健やかに成長されたお子様の姿に感慨もひとしおのことと存じます。これまで本校のために数々のご支援ご協力をいただきましたことに心より感謝申し上げます。
さあ、「未来へ翔けよう はばたこう」。卒業生の皆さんにとり、多くの新しい出会いがあり、夢に向かって自分を伸ばしていくことを心より願い、校長の言葉とします。卒業おめでとう。

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